THE 金 星 VENUS




   from NASA/Venera 13(旧ソ連)image


                 from NASA/Venera 13(旧ソ連)image

金星は太陽系の第二番惑星である。太陽と月を別にすれば、金星は空で1番明るく
見える。他の惑星とは逆向きに約243日で自転し、公転周期は約224日である。
濃硫酸の厚い雲に覆われ、大気の96%は二酸化炭素であり、その温室効果によって
金星の地表温度は420〜480度C以上になっている。 

金星と地球は”兄弟 ”惑星であるが、表面の環境は大きく異なっている。
金星と地球の環境の違いは、海洋の有無に関係している。金星は地球よりも太陽に
わずかに近かったため平均気温が上昇しすぎ、地表の水分は蒸発して大気中に放出され
てしまった。その水蒸気は太陽からの紫外線によって分解され、宇宙空間へと失われた。
金星の地表は薄暗い荒野である。そこは太陽系の惑星や衛星の表面の中で最も高温で
あり、硫黄や鉛、スズも溶けるほど熱い。1立方mあたり100kgという濃密な大気が、
秒速1〜2mで動いている。金星表面を覆う溶岩は硫黄を多く含み、
大気中の二酸化炭素や水蒸気と反応して亜硫酸ガスが発生する。
亜硫酸ガスは雲層まで上昇し、雲の材料となる。
1990年代前半に観測を行ったアメリカの探査機マゼランは、100〜200mの解像度で
金星表面の95%以上の地域を、電波を使って調べる事に成功した。
金星表面は平原と高地、低地に分ける事が出来る。このうち平原が約60%を占める。
高地は全体の13%、低地は27%である。



from NASA/Venera 14(旧ソ連)image

上の3つのカラー画像は旧ソビエト連邦のベネラ13号が撮影したものです。
3つの画像を見て分かるように、色が違います。自然なものはどれでしょうか?
1番上のものは自然な感じに見えます。ロシアの科学アカデミー出典のものです。
2番目3番目のものはNASAからのものです。明らかにNASAからのものは、
右と左の色合いも違って見えますし、おかしなイメージですね。
この謎は最後に又、お目にかかることに致します。
上のモノクロ画像は14号撮影のものです。
13号は1982年3月 1日に金星地表の14のイメージを取得し、2時間7分の間
400度もある地表面上で活動しました。
14号は1982年3 月5日に地表に降り、着陸船は60分活動しました。
あまりにも過酷な世界なので、すぐに壊れてしまったものと思えます。
400度もあったら、地平線が揺らいで見えそうな感じですが、
モノクロ画像では綺麗ですね・・・不思議なものです。
熱が比較的低い所に、探査機が降りたのでしょうか?



from NASA/Magellan image

高さを強調するために、カラーコード化された金星イメージ。
低い所が青で示されています。



from NASA/Galileo image

カラーコード化された雲の様子。白及び赤は、薄い雲の領域であることを示す。
黒及び青は、比較的厚い雲の大群を示す。
地球の1/2の大気圧で、この雲層は約−30度である。地上付近は約400度とされる。
雲は濃硫酸や硫黄からなっていて、黄色みがかって見える。
雲層は東西方向に秒速約100mの風が吹き、4日で金星を一周する。

金星不思議旅・・・


from NASA/Pioneer Venus image

このカラーのイメージは高度測量を表し、500mから1qずつ色が変化してます。
青が低く表されています。
大きな洞窟?の入口が開いていますね。


 
from NASA/Magellan image

おたまじゃくしのような、溶岩チャネル(水路)です。
円形の溶岩ドームは大きいもので約3q、チャネルは長いもので約10qです。 


 
from NASA/Magellan image                  from NASA/Venera 15、16(旧ソ連)image
  
この画像は非常に興味深いものです。
右の画像は1980年代にベネラ15、16号によって取得されたデータ画像です。
左のデータ画像は、それから約11年後の同じ領域をマゼランによって
1991年に取得されたものです。解像度の違いは明らかですが、
これは、火山が200個ほどある地帯だそうです。実にユニークな感じです。
左と右の画像を見比べてみると、おやっと思う箇所がありました。
まず、@とAです。明らかに違うのではないかと思えました。
下にアップ画像を表示しますので御覧下さい。

   

@とAの拡大です。光の方向は@が右側、Aが左側と、全く逆ですが、
形が違って見えます。10年の間にここだけ地形が変化したのでしょうか?
それとも・・・。何だか、左の方がボケているのではないかと錯覚してしまいます。
@の右画像は見えやすいように画像処理を加えました。
何かの構造物のようにも見えます。Aの直線的な白い筋も気になります。

 

Bの部分で気になったのは、白い筋が画面いっぱいにほぼ半円を描いているように
見えるところです。これは一体何でしょうか?・・・
整備されているようにも見て取れます。400度もある地表に??は考えられませんね。
・・・自然のなせる造形なのかもしれません。
ピラミッドのように見える火山に伸びている、白い筋も気になりますが。・・・



Cの部分を横向きにした拡大です。白い筋に注目です。
特に枠で示した部分です。この地帯は直線的な白い筋が目立ちます。
右の枠の火山の?高さに合わせたように白い筋が上下に通っているのが、
非常に気になります。その筋は左の枠の火山の噴火口?に続いてまだ伸びています。
道路でもあるのかと思ってしまいます。
皆さんはどう感じるでしょうか?



from NASA/Magellan image

中央の河川のような線は、長さ50qほどあります。
NASAの見解では、溶岩が流れた跡ではないかとされています。
・・・にしても、不思議な線ですね。
他にも、ファイルが大きいので載せませんが、非常に長い曲がりくねった大河?
がある地帯もあります。それは、幅約1.8キロメートル、長さは7000q以上を越える
ものと推定されています。これは地球の最も長い河より数百キロも長いとされています。


from NASA/Magellan image

複雑な線が走っています。大地の裂け目、溶岩が流れた後かもしれませんが、・・・。
不思議な地形です。



from NASA/Magellan image

この地帯は金星上のその他、また他の惑星上では見られない地形だそうです。
太い筋に沿って細い直線が垂直に交差しているように見えますが、
一体何でしょうか?・・・ 



from NASA/Magellan image

複雑な溶岩が流れた跡です。マゼランの観測により、
金星表面の約90%は、溶岩流に覆われている事が明らかになりました。
ということは、やはり金星は灼熱地獄の世界と言えますね。
金星では現在も火山活動による表面の更新が活発に行われているそうです。
金星表面は実に様々でユニークな地形を作り出しています。



from NASA/Magellan image

円形のドームは”パンケーキドーム”呼ばれ、
非常に粘性な溶岩の爆発によって形成されるそうです。
何か微生物の形のようですね。


最後の謎。・・・
      
from NASA/Pioneer Venus image                    from NASA/Hubble Space Telescope image

上の2つの画像の違いを見て分かるように、色が全くと言っていいほど違います。
どちらが本物でしょうか?
左がパイオニア・ビーナス撮影のもので右がハッブル宇宙望遠鏡のものです。
両方とも紫外イメージだそうですが、何故色が違うのでしょうか?
右の画像は青みがかって見えています。雲は夕焼けのような色をしています。
ハッブル画像で公開されているのは、何故か一枚だけなのも妙です。
謎が深まってしまいました。





   from NASA/Venera 13(旧ソ連)image


                 from NASA/Venera 13(旧ソ連)image

さて、お約束の最初の謎です。
どうでしょうか?偶然、色の反転で気が付きました。
明らかに不自然なものが一目で分かると思います。
本物の色がお分かりになられたでしょうか?
画像を見るだけでも陰謀が感じ取れるようで、天文学的に見て悲しくなります。・・・

・・・今後打ち上げ予定の日本の探査機に期待をしたいものです。
 


                  from NASA/Magellan image                                  
                           
金星表面イメージ。
ベネラ13号などのカラー画像を元に合成されています。
 まさに、”金 ”のイメージですね。


by緋月

2002年9月15日初公開
2002年9月27日追加更新



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