THE 地球 EARTH

          from NASA/Space Shuttle image                                   

太陽系の第三番惑星である地球は、生命の星である。
地球には、惑星の中で唯一、表面に水をたたえた海が存在する。
太陽からの距離、惑星の大きさの違いが海の存在を可能にし、
豊な生命を育んだと考えられている。公転周期は約365日、自転周期は約24時間、
衛星は地球の約4分の1の直径の月を一つだけ持つ。

1960〜70年代には、地球表層の数百キロでおきる地学現象を
統一的に説明する理論として、「プレートテクトニクス」が登場した。
地球は厚さ100キロほどの板状の硬い岩石である「プレート」10数枚に
覆われている。プレートテクトニクスとは、プレートが移動し、
互いに衝突したり遠ざかったりすることが、山脈や海溝などの地形や火山活動、
地震などを生じさせているという考え方である。
プレートには、海の底にある海洋プレートと、陸地を覆う大陸プレートがある。
比較的密度が高く海溝で沈みこむ海洋プレートは、約2億年のサイクルで
生成と消滅を繰り返す。密度の低い大陸プレートは、生成してからずっと表層を漂う。
こうしたプレート運動のサイクルは約40億年前にまで遡り、
地球の歴史の大部分を占めたと考えられる。

80年代後半になると、地球内部の3次元構造を明らかにする「地震波トモグラフィー」
という手法によって、マントルの詳しい構造が分かって来た。
地震波トモグラフィーの観測を元に、プルームが表層のプレート部分だけでではなく、
マントル全体の物質循環を支配しているのではないかと考えたのが
「プルーム・テクトニクス」という新しい説である。
マントルは地球の約80%と、地球内部で最も大きな体積を占めている。
巨大なプルームの活動が、地球全体に与える影響は計り知れない。

地球が誕生したのは、同じ頃形成された月の岩石や隕石の年代測定から45億年前と
いわれている。月は誕生当時から地球の近くにあったのだろうか。・・・

原始地球の大気や海洋に多く含まれていた水素、炭素、窒素、酸素などは、
生命の材料物質となるアミノ酸や核酸をつくるうえで重要な元素である。
また水が液体として海を形成した事は、生命を誕生させ、より複雑な生物へと進化する
ために、最も適した場所をつくったと考えられている。大気と海洋の形成は生物が
存在するための必要条件である。誕生直後の地球を襲ったとされる巨大衝突は、
その後の環境と生命の進化にも重大な影響を与えたはずである。
今後、地球深部の構造を調べたり、月をさらに詳しく探査する事で、
地球の起源と進化の謎を解く鍵が得られるかもしれない。・・・


地球の周囲を飛ぶ人工衛星から、地球の表情を覗いて見ることにしましょう。



from NASA/DMSP image

夜の地球上の表情です。文明の灯り、発展都市の様子が良く分かる画像です。
日本列島は島国ですが、かなり目立ってるのが分かります。
アメリカの東側、ヨーロッパ地方などもかなり目立ちます。



from NASA/Terra image  

この画像はグローバル規模における一酸化炭素の大気汚染の濃度の様子です。
青が最も清浄で、赤はかなり一酸化炭素が濃い濃度です。
特に北半球が汚染されています。
上のデータが2000年の春、下が同じ年の秋です。秋のデータは地球全体的に汚染された
大気が広がっている様子ですが、地球全体の風の向きと関係があります。
一酸化炭素は燃料の不完全燃焼で発生する、人体にとって有毒な気体です。
大気中では他成分と化学反応を起こし、オゾンを作るので注目される成分の一つです。

この他に気になるのが、二酸化炭素による地球温暖化現象です。


from NASA/Terra image

上の図は2001年5月のグローバル的な表面大洋温度です。
地球の温度が平均6℃位上昇すると南極の封印された氷が溶け出し、
世界の大地の低地は、海水に飲み込まれる危険があります。
又、気候の変化で生態系が崩れたり、異常気象が起こって来ます。

(イメージ画像)
from NASA/Terra image

事実、海水に少しずつ飲み込まれている南国の島国もあります。
綺麗な南国の島が海水によって浸食されて行く様子は、悲しい事です。

(イメージ画像)
from NASA/Terra image

二酸化炭素は、火の燃焼や車の排気ガスなどが主な原因で大量に発生します。
これを減らすには一人一人の努力しかありません。


from NASA/Terra image

ブラジルのリオ・ブランコの森林伐採の様子です。
ブラジルの豊な自然が破壊されていく様子です。
右の画像で、一年後に緑が少しずつ無くなって行く様子が分かります。
森林を伐採するのは、たやすい事ですが、
一本の木は長い時間をかけなければ成長しません。
人間の身勝手さが自然を破壊しなければならないのは、悲しい事です。


from NASA/Terra image

上の図は現在の世界の主な森林分布図です。緑の濃い所が最も植物が多いのを示します。
光合成で酸素を作る豊かな森林は、地上の約半分位しか見ることが出来ません。
砂漠化が徐々に広がっていく地域もあります。
緑が減る事は生命の危機でもあります。・・・ 
 

 
from NASA/Terra image

顔のような面白い湖です。カナダのケベックの北にある環状湖(Manicouagan)です。
三畳紀時代の終わりの2億1200万年前頃に、直径5qほどの小惑星が衝突し、
これが、当時存在していた巨大恐竜の絶滅に到ったと言われています。
当時のクレーターの大きさは100qあり、それが侵食し、
現在は70qほどの大きさになったとされています。



from NASA/Terra image 

綺麗な海の表情です。バハマのEleuthera島の南西です。
明るい水色は浅瀬の炭酸塩砂丘で、石灰石サンゴ礁の浸食により砂が作られます。
海流により、このような砂丘が見られます。雲とその影が二重になって見えています。



from NASA/Terra image

オーストラリアの有名なグレートバリアリーフです。
オーストラリアの北東の海岸に沿って2000kmもあります。



from NASA/Terra image

アメリカ、アリゾナ北のグレートキャニオンです。
宇宙から見ると一味違いますね。
ここは壮大な景観で有名な所です。
 


from NASA/Terra image

エジプト、ナイル川周辺です。エイのようなデルタ地帯が面白いですね。
北部が右側に横たわった画像です。
東アフリカ、ハイランドの源流から約6700kmの長さを持つナイル川は、
世界中で最も長い川です。その河が海へ出る場所にこのデルタ地帯が広がっています。
砂漠の中にあるギザの3大ピラミッドは有名ですね.

 

from NASA/Terra image

いつも争いの絶えることのない、中東の地です。
画像で見る限り全体的に渇ききった土地です。
中東と言えば、石油資源が豊富ですが、いつの日にか無くなると言われています。
この地に平和が訪れる事を祈ります。・・・

 

from NASA/Terra image

画像の右上のニューヨークから左下のワシントンD.C.までを含む、
宇宙から見たアメリカの大都市です。この地は世界の大都市とも言える地です。
左上に見えるのが、ペンシルバニアのアパラチア山脈の部分です。
赤く見えるのは鉄鉱石や鉄の砂岩などです。



from NASA/Terra image

宇宙から見た日本列島です。
関東地方は実に緑が少ないのが分かります。
都心は緑を無くし、剥げているように見えます。



from NASA/Terra image

北極です。
氷の裂け目のクラックなどが見て取れます。右と左下方に映っているのは雲です。
北極も短い夏には氷が溶けて大地が顔を出します。下画像を御覧下さい。


from NASA/Terra image
 
海には氷片が漂っています。



from NASA/QuikScat image

上の図は南極を中心とした付近の風向き、強さを表します。
南極大陸の外側の灰色の部分は海水が凍った氷河の大地です。
これを実際の画像で地球を南極側から見ると、下の画像のように見えます。


from NASA/Galileo Orbiter image        
 
何とも不思議な地球の姿ですね。
他の惑星のような感覚もしますが、私たちの母なる地球です。 

地球めぐりの旅はいかがでしたか?
地球の事を調べていくうちに、どうしても環境問題が目に付きました。
地球の自然を破壊しているのは人間以外の何者でもありません。
これを一人一人の心に留めて頂けたら、幸いです。

膨大な資料を提供している「NASA」に感謝します。



by緋月

2003年1月24日初公開


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