宇宙科学研究所主催「宇宙学校」レポート


2002年2月9日、東京のとある大学で開かれました。
総勢300人位の出席があったと思います。幼い子供からおじいちゃん、おばあちゃん
まで出席しました。中でも、私は1番に着いてしまいました。
早速本題に入ります。主なものを抜粋する事に致しますので、御了承ください。
最先端の宇宙科学へ・・・。


テーマ☆太陽系の謎に挑む

「火星探査機」のことから・・・講師:吉川 真 ISAS・教授

まず、「火星の顔に見えるもの?」と題して例のバイキング(1976)が撮影した
”人面像”が、後で撮影したグローバルサーベイヤー(2001)では、
”ただの山に過ぎなかった”とスクリーンを通して話していました。私が思うには、
この山自体、パッと見た感じ何か人工的な手が加わっているように見えるのですが・・・。
あえて、この事に質問はしませんでしたが。わりと、”常識的な質問”しか出来ないよう
に感じました。

現在活動中の火星探査機「のぞみ」(PLANET-B )は、2002年12月に第1回の
地球のスイングバイを行い、2003年6月に第2回の地球のスイングバイをして
火星へ接近します。

PLANET-B ホームページへ

2002年1月7日に、小惑星(2001YB5)が地球から約83万qの距離に接近
しました。

今後、ISASでは小惑星探査機(MUSES-C)リターン計画をしている。

MUSES-Cホームページへ

<質問コーナー>

Q 「惑星Xについて」

A 現在、確認はされていない。冥王星自体も小惑星ではないか?という説もある。
  エッジワースカイパーベルトの小惑星クラスの天体は、200〜300個位あると
  される。太陽系の惑星としては、水星から、冥王星まで、現在9つとされている。

Q 「小惑星の地球衝突について」

A 直径1qクラスの小惑星などが、地球に衝突する確率は数十万年に1回位とされる。
  恐竜生息時代には、10qクラスの小惑星などが地球に衝突したとされる。この確率
  は1億年に1回位とされる。俗に言う、”氷河期”の原因を作ったとされる。

尚、「のぞみ」が写した月の写真の用紙をもらい、それを見ると
”ツィオルコフスキー・クレーター”の中央に”妙な物”があるので、個人的に
吉川先生に聞いてみると、先生は、”これは、山の尖塔で太陽の光の角度からこのように
見える”とおっしゃってました。果たして、実際はどうなのでしょうか?
・・・私ははっきり言って”建物のように”見えました。実際、極近くへ行って
証明して頂きたいものです。それから、”日本初の金星探査機”の事もお聞きした所、
探査は5、6年後になるそうです。

【のぞみ探査機が撮影した、ツィオルコフスキー・クレーター】


テーマ☆未来の宇宙技術
 
「宇宙輸送機」のことから・・・ 講師:澤井 秀次郎 ISAS・助手、他

まず、将来的に宇宙空間まで15分くらい、
地球→月・3日(加速10q/sec)
地球→火星・10ヶ月(加速11q/sec)
地球→金星・半年(加速11q/sec) の宇宙輸送機を目標としているそうです。

現在、1kg=”宇宙の入り口”まで運ぶのに、100万円位かかる。
目標、1kg=”宇宙の入り口”まで運ぶのに、20〜30万円位を目指している。

2段式で”親亀機”が”子亀機”を乗せて一緒に飛ぶような輸送機を考えている。
これは、遥か上空で子亀機が分離し、宇宙を目指し、親亀機の方は又地上へ戻るような
システムで、それに付ける、「ATREXエンジン」も開発中。(音速の6倍を目指す)
日本では5〜8人乗り位の新しい宇宙輸送機を造ろうと考え始めた所であり、又、垂直に
飛ぶような”ポッド型”宇宙輸送機の考案もある。

<質問コーナー>

Q 「JETエンジンとATREXエンジンの違いについて」

A ATREXはJETエンジンより、高速(マッハ6)が出せるように細かい工夫が
  なされている。・・・ATREXについては、まだまだ研究段階のようです。

詳しくは、ATREXホームページへ。 


テーマ☆銀河とブラックホールの世界

「ブラックホール」のことから・・・講師:前田 良知 ISAS・助手 

実は、銀河系中心だけではなくて、天の川の中にも、ブラックホールがいくつも潜んで
いる。銀河系の中心には巨大ブラックホールが存在する。これらは”X線天文衛星”の
観測により分かるそうです。

<質問コーナー>

Q 「ブラックホールの性質や、動きについて」

A 2つ位、違う種類があると考えられる。又、軽い物は惑星のように動いていて、
  重い物は動いていない。

Q 「ブラックホールの合体や、吸い込む距離について」

A 合体については、”1+1=2”という風に考えられる。
  ブラックホールの重さを量る方法は、ブラックホールの周囲を回っている星の
  スピードによる。又、中心から3q位の所から物を吸い込んでいる。ブラックホール
  が物を吸い込むと、質量が増えていくと考えられる。

Q 「ブラックホールに入った後の物質や光はどうなるか?
   又、吸い込むだけではなくてどこかへ放出されているのではないか?」

A  どこかへ繋がっている事については、可能性はあると思うが、分かりません。
  光は中に入ると外からは見えないが、中では止まって見える。現在、我々の観測では
  ”ホワイトホール”は発見されていない。・・・・とのことでした。


その他、この執筆以外にも違う講義もあり、映画を3本も見ました。朝から夕方まで丸1日
でした。が、私は寝不足だったため多少居眠りしてました・・・すいません!
質問コーナーでは、子供達が大変いい質問をするのに多少驚きました。
はっきり言って、一人で沢山の質問は出来ませんでした。
執筆に、まとまりのない箇所もあるかもしれませんが、お許し下さい。
いい時間を過ごさせてもらえて、ありがとうございました。・・・

by緋月
      
2002年2月11日初公開
     4月25日追加更新


TOPへ



HOMEへ