独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部主催
2008年度「宇宙学校」レポート4 inTOKYO
今回の宇宙学校は内容が実に濃いものとなりました。
特に「かがや」の講義は画像が撮り切れませんでした。
講義のペースも速いので、撮るのにも一苦労しましたし、編集にも苦労しました。
他には、講義の合間に小惑星探査機「はやぶさ」の映画上映がありました。
地球から20万kmの距離で、小惑星のサンプルが入ったカプセルを切り離し、
2010年の6月頃にオーストラリアに着地し、地球に持ち帰る予定です。
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ジャガイモのような形は、小惑星「イトカワ」です。
それでは、恒例の質問コーナーにて、最後はお別れにしたいと思います。
☆質問コーナー☆
会場では色々な質問を先生方にされていました。
一部抜粋してまとめます。
Q:冥王星は惑星から格下げになってしまいましたが、カイパーベルト天体では冥王星
のような天体はどれくらいあるのでしょう?
A:(松岡先生)冥王星は地球の月よりも少し小さいくらいで、
冥王星よりも小さなものが数個程度、カイパーベルト付近で見つかってますが、
これからもっと発見されるかもしれません。
Q:放射線は、宇宙ステーションでの滞在に問題はありませんか?
A:(松岡先生)大丈夫です。放射線が入って来ないように金属の厚みのあるシールド
でまもられています。
Q:太陽表面のフレアや太陽風が起きた時に、船外活動の宇宙飛行士は
どうするのでしょう?
A:(松岡先生)現場に到着するまでに時間があるため、シールドのある安全な場所に
避難します。
Q:宇宙に果てはあるのか?
A:(阪本先生)果てが無い。宇宙の年齢は137億年くらいで、宇宙は膨張し続けて
います。
Q:火星で農業はできるのか?
A:(山下先生)強力な紫外線をカットして農業をしたり、地下で農業をすることが
考えられます。
Q:電波観測によって分かった地球型惑星はどのくらいあるのでしょう?
A:(阪本先生)ほとんど見つかっていません。
太陽のスペクトルを測り、ドップラー現象によって揺さぶられることから惑星を
検知します。
Q:宇宙人がいるとして、交流をしてみたい人はどのくらいいるでしょう?
A:(会場参加者)< 多くの人が手を上げる >
Q:テラ・フォーミングにかかる時間はどのくらい?
A:(山下先生)1万年から10万年くらいかと思います。
(阪本先生)人類が火星で暮らすことについて、地球がダメになったから火星へ
移住するという計画は私個人としては好ましく思いません。
Q:阪本先生が発見した事について面白かった事は?
A:(阪本先生)’宇宙の雲(空気中にある水滴のようなもの)’を見つけた時です。
Q:ブラックホールに吸い込まれるとどうなるの?
A:(阪本先生)人間の身体は引きちぎられ、リングのような形になってジワジワと
伸ばされながら落ちていくでしょう・・
Q:太陽のような星が二重星の場合と一つで生まれることの違いは?
A:(阪本先生)恒星は一つで生まれることよりも、双子とか三つ子など複数で生まれ
ることが多いのですが、ガスの量や回転の仕方が影響しているのではないかと思わ れます。
Q:「かぐや」は地球へ戻って来ますか?
A:(加藤先生)地球に戻ってくる機能は無くて、「かぐや」の最期は月に落ちて
終わりです。
などなど、の質問が続きました。
中には編集者が個人的に聞いたものもピックアップしてみました。
先生方、貴重なお時間をありがとうございました。
来年も素晴らしい宇宙学校の開催を楽しみにしています。
それでは、今年度の宇宙学校レポートもそろそろ終わりに致します。
グッドラック。又会う日まで・・宇宙に夢中!
編集者:by緋月
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